施工状況

このページは、当法人が設立して初の施設「特別養護老人ホーム ウィング」の着工から竣工までの
建築施工状況を写真と、ウィング開設準備室の「建築ど素人職員」の素朴な疑問を「建築に詳しい職員」が
回答する"掛け合い"を交えてお伝えいたします!!

 

23年7月 23年8月 23年9月 23年10月 23年11月 23年12月 24年1月 24年2月 24年3月

 

23年10月3日①

 

素人「10月に入りましたね~。どんどん進んでますね!
この前更新してからまだ1週間くらいしか経って
いないのに…
断熱材の上に鉄筋が組まれていますね、
この上にまたコンクリートを流すんですか?」

「随分頑丈な造りなんですね!」

玄人「この工区は10月6日にコンクリートを打設するん
だよ!
鉄筋の乱れもなくきれいに配筋されているね!
ここのコンクリートの厚さは15センチだよ!」

 

23年10月3日②

 

素人「コンクリートを流して均しているところですね!
作業員の方が持っているビルの清掃のときに使われ
るような機械は何ですか?」

玄人「床掃除のホリッシャーの原理だね!
左官屋さんの仕事も機械化されて早くて綺麗にコン
クリートの表面を押さえることが出来るんだ!
押さえた後は光を反射しているだろう?
左官屋さんは沈んで足跡がつかないように
"マットスリッパー"を履いて作業しているのわかる
かな?」

 

23年10月3日③

 

素人「ん?せっかくコンクリート流しているのに、写真中
央とかいくつか四角い穴が開いていますが…
これは何のためですか?」

玄人「ん?また見つけたかぁ!"穴"の用途がそれぞれ違う
んだよ!写真手前右下は厨房エリアでステンレスの
排水桝、中央の2つは床下ピットの中を点検するた
めの点検口だよ!竣工検査で君がちゃんと検査しな
くちゃいけないんだからね!
そしてもう出てこなくていいよ!うるさいから!」

素人「うるさいって!何てこと言うんですか!(怒)
私はこれを見てくれている方たちが"これは何をし
ているのかなぁ?"って思っていることを代表して
聞いているんじゃないですか!(怒) いいですか?
元はといえば………」

玄人「…ねっ!うるさいでしょ!みなさん」(小声)

 

23年10月3日④

 

素人「気を取り直して!」

「何だか青いホースみたいなものがありますが、あれ
は何のためですか?もうひとつ、写真下の穴が開い
ているところに何か管が出てますが…これは?」

玄人「屋外への給水管がこの真下に埋設されてま~す!
その目印が青いホースで~す。配管はポリエチレン
管と言って土中でも腐食しない給水管だよ~!」

素人「だよ~!って、なんかキャラ変わってきてません?
さては…面倒くさくなってきやがったな!!
まだ今日の分あるんですからね!」

 

23年10月3日⑤

 

素人「上から撮ると絶景ですねぇ!
あれっ?写真手前に何かドラム缶のような物が…
下に降りて見てみましょう!」

玄人「…私も気を取り直して!
気持ちのいい秋晴れだね!室の形が見えてきたね!
下?いいよ!」

 

23年10月3日⑤-2

 

素人「ドラム缶ではないっぽいですね?これは何ですか?
旗みたいなのもありますが…?」

玄人「排水の中継桝で塩化ビニール製の筒だよ!
これは配水管が地盤沈下で下がらないように、これ
から土間のコンクリートと一緒にまた埋設されるん
だ!
ただそれまでの間危険なのでリボンで"ここに鉄筋が
あるぞ!"って目印だね!」

 

23年10月4日①

 

素人「ついに1階から2階への柱が立つんですね!
何か鉄筋を継ぎ足しているようですが…
これは溶接しているんですか?」

玄人「え~と、ここは通所の一般浴室の外側の柱だね。
これは柱の主筋を継ぎ足す作業をしているところだよ!
さてここで問題です!
主筋の数は何本あるでしょうか?」

素人「え~っ!逆に質問ですか?
…ん~と…いち、にぃ、さん…
15本くらいですかね!」

玄人「ファイナルアンサー?
正解は…20本!ざ~んね~ん」

 

23年10月4日②

 

素人「あれ、今度はレンチみたいので締めているようです
が、鉄筋にくっついているコの字型の物体は何でし
ょう?」

玄人「鉄筋屋さんも力のいる仕事だね!
下から出ている主筋とこれから2階へ伸びる主筋を
"圧接"と言う作業で溶融させてくっ付けるんだけど、
コの字形の物体は通称"だっこちゃん"て呼ばれて
いるんだよ!
昔、同じ名前のビニールのかわいいお人形さんがブ
ームになってね…思い出すなぁ~」

素人「あぁ!昔の思い出の世界に入っちゃってますよ~!
戻ってきてくださ~い!」

 

23年10月4日③

 

素人「火花散ってますねぇ~。
中央の作業員の方の目線少し下に丸いものが鉄筋に
ありますが、これが溶接した跡ですか?」

玄人「そのとおり!
秋晴れの良い天気で作業も進むね!
ちょっと暑いけど…」

「ここは北棟の1番東側の柱です。
この部屋はなんだか分かる?
ヒントは毎日使われる部屋だよ!」
「正解は…そう君の部屋"汚物室"だよ!」

素人「…なんか今回随分と突っかかってきますね!
まぁいいですけどね。
汚物室にはエアコンも入ってますので…」

玄人「そう!臭い対策のために夏場冷やすんだ!」

 

 

23年10月7日

 

素人「来年4月の開所予定まであと半年足らず!
開設準備室も忙しくなってきましたね~…という
更新遅延の言い訳をしまして…」

「すごいですね!!もう2階の壁の型枠が始まって
いるんですね!って…あれ?型枠の中に鉄筋は
もう組んであるんですか?」

玄人「残念でした!!地上階は、地中梁や基礎と違って、
型枠先行なんだよ!」

「柱は前回見たとおり鉄筋が先行していたね!
写真はその柱に型枠をかえしているところだよ!
でもね…この後が問題…大梁の型枠が先行してい
るけどどうするんだろうね?次回のお楽しみ!!」

 

23年10月12日①「あれから三ヶ月」

 

素人「起工式からもう3ヶ月経つんですね~!
建物の形がはっきりしてきました!大工さん方も
2階に上ってきれいな景色を見ながらの作業は進
むでしょうね~?」

「今一番進んでいる工区では現在何をやっているん
ですかね?少し近づいてみましょう!」

玄人「7月のきれいに整地された建設予定地。ちょうど
起工式から3ヵ月、想像できなかったでしょう?
写真の右奥が一番進んでいる工区で、左へ、そし
て手前右、左と大きく4つの工区に分けて順番に
進んでいるんだよ!」

「地中梁も終わり、周囲の埋め戻しも進み手前の
残土の山も随分少なくなってきたね!」

 

23年10月12日②「北棟2階梁床配筋施工中」

 

玄人「近くに来たら7日の答えが分かるんじゃないかな?
なんだか梁の配筋が床の上で組まれているね!
こうやって完全に梁の鉄筋を組み終えてから先行
していた梁の型枠の中に"ストーン"と落とし込む
んだよ!」

素人「なるほど!地中と地上では工法が違うんですね!」

 

23年10月12日③「どこだ?」

 

素人「ここがメインの玄関ですね?型枠の外側と玄関内
にすごい数の鉄の棒がありますが、これは型枠を
支えるためのものですよね!」

玄人「うん!来年の4月以降に、この入口から大郷近郊
の利用者様たちがデイサービスに来てくれるはず
だよ!特別養護老人ホームの正面入り口はこの隣
にあるよ!」

「支えているのは、前にも出てきた"パーマネント
サポート"と言って2階の床・梁を支えてくれて、
コンクリートの強度が出たところで解体される
んだよ!危険だから素人は入っちゃダメだよ!」

 

23年10月19日①「南棟2階型枠建込」

 

素人「クレーンで何を吊っているんですか?
鉄筋が入っていない型枠ですか?」

玄人「その通り!地上で組まれた大梁の型枠を吊りあ
げて所定の位置にセットするところだね!」

素人「クレーンを操縦している方はすごいコントロー
ルですね!!」

 

23年10月19日②「北棟いよいよ2階コンクリート」

 

素人「2階もいよいよコンクリートが入りましたね~!
コンクリート流す時ってこんなに人がいるんで
すか?」

玄人「鉄筋の数がすごいよね!コンクリート流すときは
それぞれ役割があるんだよ!コンクリートを流す
筒先を担いでいる人、流されたコンクリートがス
ムーズに鉄筋をぬって型枠に納まるようバイブレ
ーターを持つ人、みんなに踏まれて鉄筋がバラバ
ラにならないように注意している人、埋め込んだ
電気配管やコンセントボックスがずれないように
心配そうに見ている電気屋さん。このそれぞれの
役割を"合番"というんだよ!」

素人「へ~大変ですね!ちなみに3階まで建つのはいつ
くらいになる予定ですか?」

玄人「大変ですね!って簡単に言ってくれるねぇ…
12月5日には塔屋を残して屋上までのコンクリー
トが打ちあがるよ!これから寒くなるけど、みな
さん頑張ってください!」

 

23年10月19日③「北棟西側屋外階段」

 

素人「階段にもこんなに鉄筋が組んであるんですね?
ちなみにここは避難用の屋外階段ですよね。建
物内にある階段もつくりは一緒ですよね?」

玄人「そうだよ!それぞれ構造計算された鉄筋が太さ・
本数・配筋ピッチが決められているんだ!勝手に
1本持っていったらダメだよ!!昔そんな大事件
があったような…」

素人「え~!持って行って何に使うんですかね?」

玄人「それは知らないけど…今回は随分更新が遅れたん
だから、みなさんにきちんと謝罪しなさいよ!!」

素人「はい…すみませんでした…11月に入ったらもう、
すぐに……できるだけ早く……なんとか遅れない
ように……まぁ頑張りますので今後ともおつきあ
いの程よろしくお願いいたします!」